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第二部 この人この噺 大銀座落語祭 2007

第一部の爆笑から続きまして、第二部は、東西の技巧者が得意噺を披露しあうという趣向なようです。

  先ずは東の若くて巧いと言えばこの人、三三師。若旦那が無茶苦茶な講談を披露する「五目講釈」。馬鹿ばかしいこの噺が師匠は好きなんでしょう、割りと愉しそうに演じていて良かったです。講釈だけなら高座でかける数も違うし談春師より上手いかも。長屋の連中の会話で第一部の仁智さんの落語キャラ「源太」を登場させ「5レースの5番」と言わせてて笑いました。

  次は上方落語界の中村橋之介、林家染二さん。随分暫くぶりに拝見します。
噺は初めて聴きます「天神山」。長屋の変わった男二人が、各々幽霊とキツネの嫁をもらいましたというだけの話。落ちがないので落とし咄ではなく、昔話のようでした。上方にはまま、落ちがなく終わる咄があるようですが、聴き慣れてないと驚きます。いろんな場面が噺の中にある中で、どの場面も同じ比重語られるので、どこが噺の肝なのかがわからず、だからなんやねんと思いつつも、上方の庶民スケッチを見ている気になれば楽しい噺でした。

江戸と大阪では、落語の成り立ちが、かたや落とし咄、かたや辻講釈と、今と違って原始の姿は随分と違っていました。それが今の落語スタイル、噺の形にも影響を残しているのでしょう。

上方が続きます。六代目松鶴師匠のお弟子さんの鶴二さんはお初にお目にかかります。まだ四十そこそこに見えますな。家で調べたらまだ40前。入門は中学卒業してすぐだそうです。

 噺は「稽古屋」。以前誰かで聴きましたが、この人の稽古屋は凄い。主人公が女にもてるため芸事を習いに行くまでは普通でしたが、稽古屋の場面になると俄然精彩を放ちます。本当に稽古屋にいるみたい。唄、踊り、鳴り物全て教える五目の師匠がいるのですが、まさに師匠そのものの演技にびっくり。鶴二さんは他所で実際に教えたりしてるのではと思うほど師匠でした。教わっている生徒役の踊りの所作も綺麗なら、長唄も玄人はだし。こりゃ参りました。私も習いに行きたいです。東京で師匠なんて、あくびかゲロしか教えてないもんなー。またしても上方落語界の芸人の層の厚みに圧倒されたのでした。

 後、稽古屋の師匠が「そしたらお願いしまひょ」と下手を見ると三味線が鳴り出すなど、音曲の豊富なのが何より楽しいです。三味線の音色は、趣味の違いはあれど上方の方が響きに艶があって好きだなー。

 トリは東京で「古典がチョット上手い人」(志らく談)の立川談春師。噺は江戸でなければ有り得ない「小猿七之助」。上方の芸達者をみて発奮してくれるかしらと思いましたが、当てが少々外れました。座布団に座る時舌をペロッと出したのを見て不安に思った通り、最後まで緊張を保ちきれず平凡な感じになってしまいました。せっかくいい三味線で大川の河の流れなんかが流れて雰囲気はばっちりで、途中は良かったんだけど〜。この噺は家元以外ほとんどやらない、いかにも江戸前のかっこいい噺で、上方の華やかな噺に対抗すべく選ばれたんだと思いますが、軍配は上方かな。

柳家 三三 「五目講釈」
林家 染二 「天神山」
笑福亭 鶴二 「稽古屋」
立川 談春 「小猿七之助」

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