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志らくのピン シネマ落語編 「マイフェアレディ」

 先日は、最近絶好調の立川志らく師のシネマ落語を聴きに行きました。師匠は今月30席ぐらい喋り倒してきたので、さすがに今回は少々ばて気味でしたが、また新たな爆笑フレーズが、落語の良いアクセントになり楽しい一夜でした。

 

「厩火事」では、おしゃべりなお咲さんが、「麹町のさる殿様」おしゃべりにあきたらず歌を唄いだします。まだ師匠は唄い足りないのですね。その唄が「チンパン探偵」。「ちょいと出ましたチンパン探偵~♪」日本で知っているのは3人ぐらいと師匠が言っていましたが、ネットで検索してみると結構情報がありました。このチンパン探偵が、後のシネマ落語でも要所要所に出てきて笑わせてくれます。

 「錦の袈裟」は、与太郎噺で唯一かみさんがいるという設定。その理由については後々分かると師匠が謎の一言を。町内の若い衆の中で、みんなで錦のふんどしを占めて吉原に繰り出そうという話が出て、それに与太郎も参加するのだけれど、肝心の錦が無い。そこでおかみさんに「おっかあ、これから吉原にみんなで遊びに行くのに、錦のふんどしをしなくちゃいけない」吉原に行くのをなんの悪びれず言ってしまうところは与太郎さんらしいけれど、それに全く反対しないおかみさんはもっと凄い。この凄さの理由も後のシネマ落語で明らかに。錦の袈裟を借りに寺へ行き、住職に問い詰められた与太郎さんが「ウンポポ村のホイットニーさん」に言われて借りに来たというくだりがともかく面白い。ここで書いても面白くないけれど、与太郎が言うとむちゃくちゃ面白いのです。袈裟の輪っかのおかげで、与太郎が一番偉いと花魁が勘違いして与太郎だけがもててしまい、吉原から帰るとき、振られた仲間が与太郎を起こしにきても帰らない与太郎の「帰れるもんなら帰ってみなさい。大門で止められる」違う落語になっちゃった。

 仲入り後「たらちね」をオーソドックスにやった後、いよいよシネマ落語に突入。

たらちねのかみさんの馬鹿丁寧な言葉が一向に直らず困り果てた八五郎、厩火事でお咲さんの仲人をやった旦那に相談に行きました。どっかに奉公へ行ってぞんざいな言葉を習わせようということになり、相談の結果、うまくいったら小遣いをあげるという約束でなぜか与太郎のところに行くことへ。

 修行初日、与太郎の前でも「自らことの姓名は~」と始めるが与太郎はまったく動じず、「寿限無」で対抗。みずから~から「おみず」と名づけ一緒に生活することになります。まずはご飯を「おまんま」と言う稽古から。たった四文字の発音が難しく「オマ~ンマ」とどんどん外人みたいな発音になるおみずがおかしい。

 だいぶ修行を積んだ頃、近所の長屋の花見に与太郎とおみずが招待されて出かけることに。ここからは「長屋の花見」に与太郎たちが紛れ込みます。弁当箱を筵にくるむ様を「花見だ花見だ、夜逃げだ夜逃げだ」と与太郎が歌うと「さすが与太郎!」と喜ぶ大家。花の下での宴会中、お茶けを飲んだおみずが「大家さん、この長屋に今度良い事がありますよ、ほら、酒柱が立っている」とうまい落ちをつけ、与太郎のおかげですっかり下町のおかみさんに矯正されたのでした。

 そろそろ八五郎の元へおみずを返そうということで、与太郎はおみずに、今まで小遣い目当てにおみずに稽古をつけていたことを話してしまいました。いつの間にか与太郎を好きになっていたおみずはそのことがショックでどこかへ行ってしまいます。そうと分からない与太郎は、旦那におみずがいなくなってしまったことを話すと、あーやっぱり、おみずの与太郎を見る目がとろーんとしていたのを見ていた旦那は、急いでおみずを探すよう与太郎を叱ります。やっとおみずを見つけて、帰ろうという与太郎に「私、八五郎さんのところへ帰ります。」「帰らなくて良いよ。おいらのところにずっといなよ。一緒におま~んま食べよう。」

 八五郎とは仮祝言だけだったので、めでたくおみずは与太郎のおかみさんになります。「よりによって与太郎に取られた」と泣く八五郎を尻目に、祝言の余興で「チンパン探偵」を歌うお咲さん。ここに、なぜ与太郎にかみさんがいて、夫の女郎買いに動じないのかという謎が解けるのでありました。ちなみに振られた八五郎の妹お鶴が、後に大名のお妾さんになり、映画ダイハードへと続くのでした。


 開口一番  立川らく八 「反対車」

 立川志らく  「厩火事」

 立川志らく  「錦の袈裟」

 仲入り

 立川志らく 「たらちね」

 立川志らく 「シネマ落語 たらちね 下 (映画マイフェアレディより)」 

ちょいと出ましたチンパン探偵~

はここで聴けます。

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