こちとらかつれてるからねぇ。
最近、落語についてあまり書けなくなってしまった。積極的に見に行けなくなったという状況が何かしら虚しさを覚えさせるからかもしれない。
そんなときにも気持ちを支えてくれるのは落語だったりするのが又妙な話で、今頭に巡るのは談笑さんの「富久」。様々な不運や、自分の性分が引き起こす不幸に嘆き悲しみ疑心暗鬼になる幇間の久蔵。彼は言っちゃ駄目なことをつい言っちゃうし、酒にもだらしなく芸人が持つ元々のぞろっぺいさもあり、あまり小説では主役を張れない男だけど、落語ではその男のあるがままの生きざまを良いとも悪いともジャッジされることなく語られていきます。このジャッジはしないというスタンスが、質は違えど欠陥を抱えてブツクサ生きている私にはとても心が安まるのだ。
流石に不運ですねだけじゃ収まりが悪く富くじが当たる一発逆転で落語は終わるけれど、現実はまだまだアップダウンが死ぬまで続く。たぶん宝くじは当たらない。おなかに大金を入れて死んだ人を見つけたら何とか出せないかきっと考える私だけれど、そういう人間の側面を無視しないでみてくれている落語はすばらしいと思う。落語を知ったということは人生の大きな喜びだとそれだけははっきり言える。
その落語に触れ続けていられなくなった事への気持ちの切り替えはまだ出来ないけれど。
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