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立川談春独演会 横浜にぎわい座

 仕事が忙しくてサボれないのでたまっちゃって。

 6月6日 談春独演会 横浜にぎわい座

      宮戸川 

     素人義太夫

     中入り

     世話情浮名横櫛より 稲荷堀(とうがんぼり)

 

生志さんの福岡での真打披露口上に行った時の話が面白かった。生志さんは九州ではスターなのですな。志の輔師匠が富山でスターであるように。
今 回は珍しく前半に二席。いよいよ開放されたいのでありましょうか。談春師の宮戸川は、霊岸島のおじさん夫婦が面白いところが良いのですが、今回はお花半七 が昇太師匠のよう。お花が「私は女の子だから、締め出しを食べちゃった」と言うところは話の勢いか?消えていましたが、半七より足が速いお花が半七を抜い ていってしまうところで「抜かないでー!」と半七が叫ぶあたりなぞは、上手い談春というイメージからだいぶ離れ、面白い談春と言う一面が良く出ていまし た。そして、相変わらずおじさんとおばさんの会話も冴え渡り、おじさんのキメ台詞「川を渡ればばぁ!」がびしっと決まって爆笑。ここが決まるので、家の二 階での半七お花のくっつきシーンはなくても全然かまわない、談春だけの宮戸川になっています。

 素人義太夫も、談春師の最近のフリートークでの冴えが落語にそのまま生かされているので実に生き生 きとして楽しい。旦那の義太夫を聴きたくないばっかりに、言い訳を次々と考え出す繁蔵が生き生きとして良い。そして、皆が自分の義太夫を聴きたくないとい うことを悟りいじけて子供のようになく旦那がおかしいやら気持ち悪いやらで良い。

 後半、いよいよ、というよりやっと、お富と与三郎が中心になって話が動いていく場面になりました。 二人で美人局みたいなことをやってだらしなく生きているところへ思わぬ邪魔が入り、劇場に駆られた与三郎がとうとう人を殺してしまうというところ。今まで 大家の若旦那と言うことでいまいち悪党になりきれていなかった与三郎が、これで悪のせかいにどっぷりつかることになるのですが、これに比べてお富という女 はまったく得たいが知れない。「人を殺してきた!!」とずぶぬれになって帰ってきた与三郎に「あら、見込みがあるねぇ」とまったく動じるそぶりもなく、止 めを刺さないと悪事がばれちゃうだろと、顔色一つ変えずに止めを刺すこの女。この女の正体や、何で与三郎と離れられないのかなど謎は深まるばかりです。し かし、落語では後半に入ってもその謎が解ける予定もなく、ストーリー的にも盛り上がりに欠ける展開が続くので、おそらく秋からの再開はないのかも。うー ん。談春師の高座に何の文句もなく上手い高座なのですが、話の展開上どうしてもいろいろな疑問がのこるなあ。それに比べて、志らく師匠のお富与三郎は落ち ていく男と女の生き様がもっとスピーディに展開していくのであまり疑問に思わないのです。二人の会話が多いのでその中から二人の人間性が垣間見えるからか も。落語の美学としては談春だけれど、一つのストーリー、一つの作品としてみるなら志らく志のほうが私は好きですな。 

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