年末、友人のツテで熱海に一泊旅行へ出かけました。
東海道線にどんどこどんどこ乗って昼ごろ着いたので、まずはお勧めの蕎麦屋さんで昼食を。お勧めとあって腰があっておいしかった。しかし盛りは少なめ。
やったこと
「熱海七湯めぐり」
熱海にある源泉を巡るという地味なイベントで、たぶん敢行していたのは我々だけだったと思います。年末で観光施設は軒並み休業していたのでこれぐらいしかやることがないのであります。それでも、開国当時、アメリカの外交官が飼っていた犬が湯気を浴びてやけどで死んだ「大湯」(家康の湯ともいう)や、馬で走っていたら湯壷にはまり焼け死んだ「清左衛門の湯」など、哀れな由来の多さがおかしかったのでした。熱海というところは、ついはまっちゃうほど方々にお湯が沸いていたのですなあ。それなのに地元の人間が焼け死ぬなんて、清左衛門は粗忽な人だったのだろうか。大湯は間欠泉となっていますが、現在は人工的にモーターで持って噴出させてます。ただの噴水じゃん。噴出す時間になると機械がうなり出し、そちらに我々は噴出しました。
「熱海城見学」
熱海の海の端っこにあるゴンドラに乗って行く、崖の上に建ったお城です。昔からの城というわけでなく、大阪城や小田原城が再建された時ブームに乗って作ってみたという何の由緒も無い建物で、実際は北条氏が築城を断念したんだそうです。中はご他聞に漏れずコンクリート作りのただのビルで、各フロアは空室だともったいないから何か置いてあるという完璧な痛い観光すぽっとです。日本画が展示してある間などは、安い額に入れてあるだけなのでシミや引っかき傷で絵はぼろぼろです。
この城に行くために乗るゴンドラは、熱海の影の名物「熱海秘宝館」に直結しており、ゴンドラの切符を窓口で買えばうら若き未成年のお嬢さんがすかさず「秘宝館へはお入りになりますか?」と営業するし、出口では中年のおばちゃんが「秘宝館の入り口はこちらです」と、当然の目的地であるかのごとく話しかける。あたりに流れるBGMは「愛の~愛の~熱海秘宝館♬」うーん。入り口にある亀のオブジェでもうおなかいっぱいです。日本人て性にどうしてこうも開けっぴろげなんだろう?未成年だってたくさん遊びに来るはずなのに。この秘宝館の裏にある思想がまったく分からない。五穀豊穣や破廉恥と一言で言えないこのあけすけさはどうなのよ?ちなみに熱海城にも春画専門コーナーがあります。こっそり淫行することは許さないが、観光地でのエロは許容される不思議な国日本。女三人旅だったので秘宝館へは入りませんでしたよ。
泊まったところ
泊まった宿は「ニューフジヤホテル」。いわゆる団体客向けの大型宿泊施設です。しかし、団体客があまり来なくなった現在、シーズンを問わず一人9800円ぽっきりで泊まれるリーズナブルな宿に生まれ変わり、家族連れ、お金はあまり無い若いグループに大人気なようでした。私たちの部屋は初島から昇る朝日が拝める絶景の洋室でした。
早速自慢の2つの展望風呂へ。(初島の湯・大島の湯)という建物の最上階に作った、海が一望な上掛け流しが自慢な風呂なんだそうです。ここで夕日を見ながら疲れを癒すなんてすばらしいと思うでしょ?だけど、ここ(初島の湯)には内湯が無くて、脱衣所の扉を開けるともう吹きっさらしなのであります。寒みいいいいいいい!掛け湯もそこそこに湯船に飛び込むと、ぬるいいいいいいいいいい!何なんだ。しかも浅い。体を寝かせるようにしてどうにか全身をつけるとやっと落ち着いて周りを見る余裕が(笑)。前方は海が一望で、なんとも気持ちがいいということが分かりましたが、目隠し用の側面の板塀に丸い窓が開いており、そこから隣の宿の窓が間近に見えるのでありました。何なんだ。温いので早く熱いお湯に入りなおしたいのですが、寒いから出られないという状況でしばらく入っていたら、どうにか顔がほっこりほこほこしてまいりました。温いといえど天然温泉の威力は確かにあったのでした。ちなみに、次の日の朝はもうひとつの展望風呂に入りました。(大島の湯)こちらは湯温もちょうど良いし、海がより近くにあるように感じて良い感じでした。お勧め。
次に入ったのが、宿の別館にある「家康の湯」という露天風呂。こちらは展望風呂と源泉が違って、アメリカ人の犬が火傷を負った「大湯」を引いていて、特に泉質が良いとのこと。四方を囲いで覆っていて眺望はありませんが、入ってみたら感触がぜんぜん違う。42度ほどある透明な湯は、あっという間に体を温めてしまいます。手触りはキシキシとしており、突っ張るのかなと思ったらさにあらず、次の日もお肌は滑らかで潤いが残っていました。これだよ、こういう湯を求めていたのですよ。どんどん体はあったまり、顔に汗など出ない私もおでこや鼻から汗が粒になって滴り落ちます。普通、汗が顔から出ると毛穴がむずむずして不快なものですが、とてもさらっとした汗らしくストレスフリーなのもすばらしい。地熱で温められた湯はどうして沸かし湯とこうも違うのでしょう?自然は偉大です。
とってもあったまったのに心臓への負担は少ないようで、さして湯あたりもしなかったこのスペシャルな温泉を後に、最後に体を洗うため地下の大浴場に。薄暗い大きな空間に、ぼんやり光った大きな湯船。映画で見た地下世界のようです。こちらは展望風呂とおそらくお湯は一緒ですが、室内なのでサウナ効果もあったようで外よりずっと温まりますが、家康の湯より穏やかに緩やかにじんわりという感じ。家康の湯もあるし、眺望がいいし、安いし、食事はバイキングだから目をつぶるとしてもふらっと行って遊ぶには十分でした。
熱海駅前に出来た無料の足湯施設「家康の湯」もニューフジヤホテルと同じ源泉を使用しているので、足を浸けてるだけなのに全身ポッカポカでグー。しかし座る場所が少ないつくりなのが残念だ。
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